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89. 耳心地の良いことを言うコンサルタントを探していませんか?

社長がいなくても回る工場は、
変革・成長するための情報を取りに行く
社長がいないと止まる工場は、
社員の顔色を見て現状を維持する

社内のコミュニケーションについて頭を悩ませている社長は少なくありません。例えばセル生産のように、個人プレーで完結する業務であれば周りとの接点が少ないため、人同士のコミュニケーションの問題は起こりにくいかもしれません。
しかし、複数人数で話し合い改善活動をしたり、前工程後工程を異なる社員が担い、それぞれが連携して作業しなければならないような業務であれば、生産技術的なスキルがどんなに高くても、コミュニケーションの問題で生産性を落としてしまうことは多々あります。

これをどのように解決するか、その前に、どんな問題がどのような原因で起こっているかは、その場面ごとに異なりますから、一概にこれで解決できますという一つの答えがあるわけではありません。

しかし、ひとつ言えることは、このような業務上のコミュニケーションの問題が起こる時、必ずと言っていいほど社員から不満や愚痴が噴出すると言うことです。

例えば、生産がスムーズに進まないのを、自分以外の誰かの問題にして、上司に報告したり、同じ生産ラインの社員どうしでコソコソと愚痴を言いあったり、それが次第にただの愚痴では収まらなくなり、その生産ライン内で、あるいは会社内でのコミュニケーションが成立しなくなる、組織風土に悪影響が出るほどの混乱を起こすこともあるのです。

仕事内容が問題ではなく、人間関係がうまくいかないために退職していく、という次の問題も引き起こす内容でしょう。
このコラムでは、具体的な解決策の話はしませんが、気をつけなければならないことを押さえておきたいと思います。

それは、相談しているのか、愚痴を言っているのか、それが本人ではわからないということです。
自分は正しい、とは言いませんが、他の人が問題、ということをはっきりと言います。周りから、それはあなたにも問題があるんじゃないの?って言われることはほぼありません。面倒なことに巻き込まれたくないからです。
そして、幸運にも誰か言ってくれる人があったとしても、多くの場合それが耳に入らず、頭にも残りません。言われてもなかなかそれを受け入れ、認めて理解して、自らを修正しようとする人はごく限られた人です。

したがって、問題は、どんどんややこしくなるばかりです。

社員の場合は、誰か先輩が言ってくれるかもしれません。上司や同僚もいるでしょうし、言われたくないかもしれませんが、言われるチャンスはどこかにあるものです。

一方で社長は、誰かに指摘されることなどほぼありません。
自分の確固たる自信と、自分の発言に責任を持つ、自分の言動により周りに与える影響を客観視できる、などなど様々な要素を備えていなければ、自分の会社でありながら、自ら混乱の発信源になってしまうことが多々あります。

自分の会社の社員は、自分の言う通りにやっていればもっと儲かる、自分が10人いたらこの会社はもっと大きくなっていただろうに、と過去はそう思っていたと言う社長がたまにいます。よくそんなこと言えたもんだなー、それ以前にそんなことよく思いつくなーと思ってしまいますが、それにより起こった社内の混乱を目の当たりにして、社員に散々迷惑をかけた上で、ようやく気付いたという社長が、意外にも多くいるのです。

会社を良くするために、今までのやり方から脱出するためには、社長自ら学びに出ていかなければ何も変わりません。いくら社員を会社外の研修やセミナーに出したとしても、社長がそれを生かす土壌、仕組みを作って準備していなければ、社員が学んだことが生かされることはありません。

ですから、社長は自らどんどん外に出て、さまざまな情報を集めるべきです。

しかし、この情報の集め方に注意しなければいけません。

◯◯な会社にしたいから、その情報を持ち帰るために、◯◯のセミナーに参加する、というように、問題と解決したいことと得る情報が一致するものを探すでしょう。
そして、今まで通りの会社から少しでも変化をもたらしたい、と思っているのですから、今まで聞いたこともない内容、今まで避けてきたこと、言われたくなかったようなことを、わざわざ聞きにいかなければいけません。
そうです。これは社長にとっては、とても苦しいことなのです。

今まで聞いたこともなかったような新しい考え方をきく。新しい方法を学ぶ。そういう話を聞いた時には、自分が今までやってきたことを否定される気分になるでしょうし、そのことを受け入れないと新しい段階に入りませんから、それは苦痛を伴うでしょう。無意識に作っていた自分だけの聖域を壊さないといけないかもしれません。
社員ががんばってくれていることやなんとかして定着させたことも、時間が経てばマンネリ化し、陳腐化し、そのままでは先がないということを社員に伝え、やめさせなければならないことも出てきてしまいます。

社長はその情報を集めに外に出ているのです。
会社を成長、末永く持続させるための情報収集です。

社員がどんなにやりがいを持ってやっている風に見えても、社員の顔色を見ていてはいけません。社長が舵取りをしなければならないのです。

しかし、先ほどの、同調してくれる人のところに相談に行く社員のように、社長自身が自分の意見を代弁してくれる、自分は変わらなくてもいいと言ってくれるセミナーに行ってしまうこともあるのです。
どんなセミナーだったとしても、社長の考え方がアップデートできなければ、会社はずっと変わることはありません。

これにより、社内の風土や雰囲気が壊されることはありません。何も変化が起きないのですから。そして、社員はそれを一番望んでいるかもしれません。

しかし、いつの間にか会社が時代遅れの状態になってしまうのです。

昨今、AIの発達で、それは顕著に現れています。
AIにより代替できることが増え、社員の仕事内容は今まで通りではいられなくなりました。これを受け入れていかなければいけません。

社員間がうまく機能していることと、社員間のコミュニケーションが取れている、職場の雰囲気が良いことは、実は全く別次元の問題であり、雰囲気が良いから生産性がよく儲かる会社になるとは限りません。

社長が社員に言うその前に、社長自身が厳しい現実を受け入れ、それに耐えうる方法論を身につける。
そして、社内に展開していく。その間、社員に厳しいことを言わなければならない場面もあるでしょう。

まずは、社長が受け入れる、理解する、変化する、これをしなければ、事業の発展、継続は、今後より難しくなるのは間違いありません。

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